「かまくら」は、水神様をまつる横手の小正月行事です。かまくらは毎年2月15・16日の夜に行われる小正月の伝統行事で、みちのくの冬の風物詩として全国的に知られています。中に子どもたちが入って、「はいってたんせ(かまくらに入ってください)」「おがんでたんせ(水神様をおがんでください)」といいながら、あまえこ(甘酒)やおもちをふるまいます。
「かまくら」はもともと、中にまつられた水神様にお賽銭を上げて、家内安全・商売繁盛・五穀豊穣などを祈願する行事でしたが、時代の変化とともに観光化が進んで現在のような形になりました。
横手市増田町は、横手盆地の南東部に位置し、雄物川支流の成瀬川と皆瀬川の合流点に立地し、増田は物資の集散地としてたいへん賑わいました。増田の商人は共同で増田銀行(現在の北都銀行の前身)を創設させたほか、増田水力電気会社(発電)や増田製陶会社(陶器)、長坂商店(味噌醤油)などの会社も設立され商業はさらに活発化しました。
その舞台となったのが現在の中町、七日町商店街通り(中七日通り)です。当時の繁栄を今に伝える伝統的な町並みや内蔵が多く残り、平成25年12月27日には文化的な価値も非常に高いとの評価を受け、国の重要伝統的建造物群保存地区に選定されました。